当科について
総合診療部外科は、外科疾患全般と内科・外科を問わず救急疾患の診療を行っています。
外科医療については、当院外科ならびに済生会横浜市東部病院外科・救急科と一体的に運営し、診療に当たっております。2007年3月の横浜市東部病院の開院当初、急性期疾患は全て東部病院で診療を行っておりましたが、その後2016年より当院で担う疾患も徐々に増やし、麻酔科医の常勤体制、新棟(西館)オープンによる新たな手術室整備に伴い当院で診療する疾患、手術も拡大してきました。
救急医療については、とくに高齢者救急に力をいれ、近年著しく増加している高齢者を中心とした軽症から中等症の救急疾患(内科・外科問わず)の対応に取り組んでいます。高齢者疾患の特徴として、内科疾患が中心でも内科的高度専門性を要さない病態が複数並存していたり、内科以外の問題も同時に抱えていることが多くなっています。疾患臓器ごとの各専門内科のみで救急に対応する診療体制では、このような高齢者救急に対応するのが困難になるケースが発生するようになりました。
そこで、当院では総合診療部外科/救急科をつくり、多疾患が併存するような患者さんも横断的に適切にマネジメントする体制を構築いたしました。
当科で診る疾患
- 各種消化器がん(消化管、肝胆膵など)
- 胆石症、腸閉塞、直腸脱 などの消化器良性疾患
- 鼡径ヘルニア、腹壁ヘルニア などのヘルニア疾患
- 急性腹症(虫垂炎、憩室炎、消化管穿孔、胆嚢炎、胆管炎 など)
- そのほか外科疾患全般
- 各種 救急疾患(軽症~中等症)
診療内容と特色
●消化器外科領域
満足度の高い‛質の高い外科医療’を目指します。手術はもちろんのこと、厳格な周術期管理・疼痛管理、アフターフォロー、そしてなによりホスピタリティが重要と考えています。内視鏡外科技術認定医が常勤し、患者さんの負担の少ない腹腔鏡手術・低侵襲手術も積極的に行っています。
手術内容は、胃がん・大腸がん手術、鼡径ヘルニアなどの腹部ヘルニア手術、胆嚢摘出術、急性虫垂炎などが中心となっています。消化管穿孔、腸閉塞、胆嚢炎、その他の急性腹症など急を要する疾病に対する手術にも対応します。
東部病院外科と緊密に連携しており、東部病院外科手術後のリハビリなど、ご自宅に帰られるまでの回復過程も当院へ転入院の上で対応しています。
消化器外科専門医、消化器がん治療認定医を中心に、食道・胃・大腸・肝胆膵癌などの消化器癌に対する抗癌剤治療も行っています。また当院には緩和ケア病棟がありますので、がん患者さんの緩和ケアを緩和ケア科と連携して行っております。
鼡径ヘルニア根治術に関しましては、従来から行われている直達法に加えて、全身麻酔科に腹腔鏡を用いてのヘルニア根治術を中心に行っており、術後の痛みやシビレなどの合併症が少なくて済むと評判を得ております。当院ヘルニアセンターまでお問い合わせください。
| 【手術件数】 | 2023年度 | 2024年度 | ||
| 術式 | 全件 | (うち腹腔鏡) | 全件 | (うち腹腔鏡) |
| ヘルニア | 96 | 85 | 107 | 96 |
| 虫垂炎 | 25 | 24 | 22 | 22 |
| 胆嚢摘出 | 51 | 47 | 35 | 35 |
| 胃がん | 8 | 3 | 6 | 2 |
| 大腸がん (小腸・直腸含む) |
42 | 30 | 23 | 17 |
| その他 | 102 | 18 | 57 | 11 |
| 合計 | 324 | 207 | 250 | 183 |
●救急領域
軽症から中等症までの救急対応を行っています。急性腹症など手術を要する緊急疾患への対応も可能です。
急性期治療終了後のフォローアップも充実しています。リハビリテーションチームやソーシャルワーカーと綿密な連携をとり、慢性期治療、リハビリテーション、退院支援を行います。急性期からシームレスな医療をご提供します。
スタッフ紹介
| 医師名 | 専門としている領域 | 学会専門医・認定医 |
|---|---|---|
| 衛藤 英一総合診療部外科・消化器科部長 | 消化器全般 救急疾患 ヘルニア |
日本外科学会専門医 日本消化器外科学会専門医 消化器がん外科治療認定医 |
| 仲澤 寿輝医員 | 編集中 | 編集中 |


